P2Pは是か非か
といって是であることは「間違いない」のだが、
世間一般の認識は果たしてどうなのだろうと考えると定かではない。
P2P → ファイル共有ソフト → 著作権違反・不法コピー → 悪 → 非
と連想する人も少なくないと思う。
が、上記連想は本質的に言えば逆で匿名性を持ったファイル共有をするために
P2Pの技術が利用された、と言うのが正解。
P2Pの技術というのも色々あり一部サーバを必要とするHybrid-P2Pや、
サーバを必要としないDHT等、方式の研究と言うところで学術的面白さがあるのだが、
そう言った一面は意外と知られていない。
またP2Pであっても合法的なソフト・サービスは幾らでもあるし、
Winnyでさえファイル共有を使わずBBS機能のみ使っていれば違法ではないはず。
とはいうものの、掲示板と言うサービスにはモラルや責任という問題がある。
2ch に時々名誉毀損とかで裁判所から削除命令や損害賠償の判決が
出る事があるが、P2Pの掲示板の場合、一体誰が被告になるのか。
書き込んだ本人が諸悪の根元である事は間違いない物の、
匿名性を確保するので有れば特定が難しい。
なし崩し的に「ソフト作者に責任がある」なんて事になると目も当てられないので、
何らかの安全装置を組み込む必要は有るのだろう。
上記は、P2Pでサービスを実施するには既存とはちがう考慮点が有るという一例で、
実施するサービスに依って考えなければいけない事は違う。
また、サービスという上位レイヤではなくDHTという下位レイヤでも、
安全装置は必要なはず。
悪意有るノードがDHTに参加することで、DHTの一部又は全体が機能しなくなる事も
十分考えられる。それをガードする手段は考えておいて損はないと思う。
現状、独自アプリ・独自プロトコルというサービスばかりだが、
今後、P2Pを用いたサービスが標準化・規格化(RFC化)されていく事も
有るだろう。
そうなれば当然プロトコルレベルでの仕様がオープンになる訳で、
悪意有るノードの出現確率も上がってくる。
例えば、1対1のメッセージング手段であるメールをDNS/SMTPから
DHT/SMTPにするっていうのも有りなハズ。
だが、DHTを故意に間違った情報で書き替える事で、他人宛のメールを、
自分に向けて送らせる…なんてことが有っては使えない。
ま、メールというとサービスレベルでも spam 対策とか、
考えるべきポイントは幾つもあるけど。
セキュリティとか後付で、「問題になってから対応」というのも
仕方ない側面はある物の、有る程度想定出来る穴に関しては
塞いでおくべきだろう。
そういう抜け穴ふざぎ、真実性の確保が出来てこそ胸を張って「是」であると
言い切れるのかもしれない。
なんてSkypeの話題から真面目なP2Pの話を書いてる理由は…コメント参照(笑
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コメント (435)
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「DHTのエピソード」ってこんなんでも良いですか?
Mixi招待して貰うための売名行為っぽいなぁと自分でも思うのですが…
コメント by rゆ — 2005/3/15 火曜日 @ 21:48:00