2005/6/16 木曜日

最終目的地は…

カテゴリー: 未分類 — ryu @ 23:14:38

「船で大海に漕ぎ出す」
というのが、社会に出る時を例えるのに良いかもしれないと思うようになったのは実は最近だ。
学生の間に漕ぎ出す方向を決め、漕いでいくための準備をして、と解っていたらもう少し違った道を歩いていたかもしれない。逆に言えば漕ぎ出す方向が決まって準備万端になった時点で学生を終わらせても良いのかもしれない。

 方向も曖昧で準備も出来ていないまま取りあえず大海に漕ぎ出して10年数年。途中幾度と無く方向転換し波にさらわれ嵐に転覆、漂流を繰り返しつつも漕いできた。果たして今到達している場所は目的地だったのだろうか。転覆した時は船を起こし、漂流した時はまた漕ぎ出すために体制を整え、苦労してやってきた此処は。

 無人島に漂着したこともある。どこだかわからない場所にしばし呆然とし、つめたい海の水に冷え切った体は動かず。それでも悴んだ手を歯を食いしばって動かし、漂流してしまった理由を考え次は転覆しないように対策を練る。漕ぎ出すためには準備が必要で、準備するためには体を動かし、体を動かすためには体力をため、体力をためるためには水から上がって…と一段一段踏んでいくしかない。ボロボロの船でボロボロの体のまま漕ぎ出そうと思っても漕ぎ出せるわけが無い。そこは無人島なのだ。誰も居ない。漕ぎ出すか無人島に留まるかを決めるのは自分なのだ。結局、無人島を脱出するにはまた漕ぎ出すしかない。

 果たしてそれが正解なのだろうか。
 目指す最終目的地は宇宙にあるかもしれないのに。

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