2005/5/16 月曜日

平成16年「通信利用動向調査」考察

カテゴリー: Skype — ryu @ 16:59:04

 総務省のHPで、平成16年「通信利用動向調査」の結果が公開されている。細かい数字は調査結果のPDFを見てもらうのが一番だと思うが、ちょっと意外に思ったのがIP電話の普及率。

 約6500万人のPCからのインターネット利用者が居て、ブロードバンド回線の世帯普及率62.0%と比較してIP電話の世帯普及率は12.7%。Yahoo!BBは契約しているけどBBPhoneは契約していないと言う人が約8割居るということか。この層はおいしい。なにがってSkypeの潜在ユーザとして有力だ。ブロードバンド回線+IP電話をセットで申し込んでいる人が多いと思っていたのでこの結果はSkypeにとっては朗報だろう。また調査結果を良く見ていると「世帯」と「人数」が違う点に気がつく。携帯電話が普及したときにOneToOneという言葉が流行ったりしたが、Skypeの利用形態を考えると一家に一台というよりは個人に一アカウントと考えるほうが自然かもしれない。これもSkypeの普及には一役買っていると思われる。 しかし気になるのは、IP電話導入により電話料金の削減効果が有ったと答えた人がIP電話を持っている人のうち半分以下という調査結果になっている事だ。同一プロバイダ間では通話料が無料だったり長距離では断然安いはずのIP電話がこうも削減効果が無かった…という結果なのは何故だろうか?

 一つ思いつくのは「実は電話ってあんまり使わない」んじゃないかと言うこと。自分でも最後に固定電話使って発信したのっていつだろう…って言うぐらい記憶の彼方だったりする。IP電話でコストメリットの出やすい長距離の通話…なんて考えると更に忘却の彼方だったり。家に居ても携帯で掛けちゃうことも多いし、メールで連絡取ることのほうが圧倒的に多い。 そう考えると音声通話をメインなSkypeの今後には一抹の疑問を感じる。Skype VIDEOとかも考えているみたいけど、テレビ電話使うかと言われると多分俺には必要ない(w。キャリアの収入は価格競争、定額化によって減少しているというが、延べ通話時間も実は減少しているんじゃないだろうか。

 Skypeのここまでの普及の理由は、まともに使えてタダって所だと思う。二匹目のドジョウを狙ってメールがタダに成るP2Pソフト作ったところで仕方ない。そもそも無料のメールアカウントなんてもう巷に溢れてる。携帯のパケット代無料に成れば喜ぶ人も居ると思う。基地局とか設置するから回線使用料取らないと駄目になるわけで、マルチHOPのネットワークが実用化されれば不可能じゃないと思う。しかし自分のフィールドとはちょっと違う気がする。というのも物理層の話だから。電話とか郵便とかメールとかチャットに次ぐコミュニケーション手段?が出てきたらいいなぁと思ったり。

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