ちょっとしたこと
ちょっとしたことが大事なことがある。よしもとばななさんのキッチンに入ってる満月。キッチンの続編みたいな話だけど、主人公のみかげが料理の勉強をしていて気が付くささいな料理の手順を守ることの大切さ。温度が上がりきるのを待つとか水気をきちんと切るとか。そういったことを守ることでいいものが出来る。というのを読んだとき、なるほどな~って思った。おんなじ手順で作っても違うものが出来るのはそういったささいな事を守るっていう簡単に出来そうで簡単に出来ないこと。
そういったことを守らなくてもクッキーはクッキーになるし勝手にケーキになったり別なものになることは無い。けど生地を寝かす時間や温度によってバターと粉のなじみ具合が微妙に違ってなじみすぎてもべっとり硬い感じになるしなじまないと粉っぽいしちょうど良いっていう時間を守るのが大事なのだろう。「凄くきれいな月を見た、とかって料理の出来に響くんでしょ?…本質的に」ほんの数ページ後ろにある雄一の言葉。+α良いものを作るヒントが此処にあると思う。日常のちょっとしたこと、そういうちょっと幸せな気持ち、そういうのが自分の作るものにはにじみ出るって言うか反映される。
仕事柄デジタルなものを作っていて職場では標準化とか言われていて誰が作っても同じものが出来るそういう仕事が望まれてるけど、若し多分90%そんな職場になったら本気で転職を考えるだろう。自分にしか出来ない自分になら出来るそういう仕事をやっていきたいものだ…。が、どうしても機嫌の悪いときも有るし気が進まないこともある。そんなときのために息抜きは必要だろう。息抜きというか、「きれいな月を観る事」。
何かうまくいかないときはそういうちょっとした事の貯金が無くなってないか考えてみるといい。なかなか貯金するのは難しいけど、ちょっとしたことで貯金できるようになったりする。忙しさや周りの変化に忘れてしまっていた自分。ひとつ深呼吸して普段自分がやっていたことを思い出して心の余裕を取り戻そう。
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